犬の骨格の特徴として”鎖骨がない”ということは有名だと思います。
では、鎖骨がない、という事実は犬のからだの使い方にどういう影響があるのでしょうか
そもそも鎖骨とは、胸骨から出て肩甲骨につながる骨です。
そして肩甲骨は鎖骨との関節でのみ他の部位とつながっています。
ということは鎖骨のない犬の骨格は、肩甲骨が胴体の骨格と関節していない(くっついていない)ということなのです。
例えば後ろ足の構造を考えると股関節は骨盤と大腿骨が接している部位ですよね。それが前足になると、肩甲骨は胴体と骨がつながっていないのです。
ではどうやって前足を支えているのでしょうか
答えは、筋肉で支持しているのです。
だからこそ、肩甲骨はゆがみやすいのです。
年老いた犬が筋力低下を起こしていく際必ずといっていいほど、まずは後ろ足から細くなっていきます。
後足の筋力が低下していった際、犬はそれを補うために前足に体重をかけるようになっていきます。
前足に体重をかけたい時は、どんな姿勢になるか?
答えはシンプル。
前足の着く位置を重心に近づけるのです。
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前足の着く位置を重心、すなわち体の中心に近づけると結果として肩甲骨が立ちます。
そして前足に体重をかけるために頭を下げる姿勢を取ります。
そしてこの時、上腕骨や肩甲骨の下部に付着している「首を引き下げる」働きの筋肉が首を下に引っ張ってしまうため(詳しくはこちら)、首が上がりにくくなってしまうのです。
胸の筋肉をマッサージします。
イラストのように、指先ではなく指の側面の平らな部分でほぐしていきます。
胸の中央に“胸骨”という骨があります。その骨から腕の付け根方向へ、少し強めに押し付けるようになでて ください。
図のように、背側から両手でそっと肋骨を包みます。
手の力を抜いてしばらく肋骨の動きを感じてみて下さい。
呼吸に合わせて肋骨が動いているのを感じられたら、吐く息にあわせてちょっとだけ、肋骨を両側から押してあげて下さい。 ワンちゃんの呼吸が深くなってくるのを感じながら10分ほど行って下さい。
写真のように、背骨をはさむように、両側から親指の腹で押します。背骨のきわから指三本分までの幅を、丁寧にほぐしてください。
写真のように、背骨をはさむように両側から親指の腹で押します。
ほぐす範囲はきっちり定めず、周辺広い範囲でほぐして大丈夫です。
ほぐす前に掌で全体的に背中をなでてみて下さい。特に硬い部分が見つけられるようになれば、より確実にほぐせます。
背骨のきわから指三本分までの幅を、丁寧にほぐしてください。
肩甲骨を背中でまんべんなく動かします。
片手は腕の付け根、もう片方の手は背中で 肩甲骨の動きを確認しながら行って下さい。
真上、斜め前、斜め後ろの三方向へ無理のない範囲で動かしてください。